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夏休みも終盤を迎えた8月23日(日)名古屋市港文化小劇場にて開催された「全国子ども大正琴コンクール」
大正琴が名古屋発祥の楽器と云うこともあり、毎年名古屋で開催されているこのコンクールも今年で4回目!

間もなく誕生から100年を迎えようとしている大正琴を次世代を担う子供たちへの育成と継承を目的に全国レベルで行なわれているコンクールには、北は北海道から南は沖縄まで毎年全国から参加者が増えています。
今年も会場には200名以上にも及ぶ子供たちが参加をして年齢別に分かれ最優秀賞を目指し大正琴で自由な音楽表現を発表しました。
今年はコンクール会場も港区の港文化小劇場に変わり心機一転。
まず、会場に着いて楽屋入り!リハーサルの為、音出し練習をしていると、同じ楽屋だった小学生グループの子供たちが練習風景を覗き込んできました。
「弦の数が九本もあるね・・どうやって弾いてるんだろう」「音がいくつか一緒に出てる〜!」と九弦大正琴を弾く澄音キッズのメンバーに興味津々でした。
コンクールでは様々な大正琴グループの子供たちとの出会いも楽しみのひとつです。
今回、澄音キッズの3人は15歳以上の高校生Aグループでのエントリー。同じグループには始めての顔ぶれの人もいれば、昨年も顔を合わせた人もいます。お互いに昨年より少し大人っぽく感じるところもあったのでしょ・・「一年ぶりだね、よろしく」と声を掛け合うなど良い交流もあるようでした。

午前中はリハーサル!唯一、大正琴をアコースティックな生音で披露する、澄音キッズはマイクで独りずつ音を拾うため、音出しもしっかりチェック。音響担当のスタッフさんからは「大きくなったね〜今年も楽しみにしているよ」と声をかけていただき、ほんの少しリラックスさせていただきました。
リハーサルの後は控え室で、先生方の差し入れ手作りの昼食をいただいてから、本番に向けてスタンバイ!!
今年はお洒落なハットスタイルと女の子は袴姿でハイカラ&モダンをテーマに衣装も準備しました。
出場時間も刻々と近づき、先生監修のもと最終チェック♪あとは、精一杯自分たちの演奏をやるだけです。


気合いを入れて、さあ出陣!
今回で3回目の出場となる”澄音キッズ”が選んだのは邦楽曲の長唄から「娘道成寺」という歌舞伎踊りの代表曲。主人公のお姫様が騙されたことに怒り大蛇の化身となって激しく舞い踊る姿を表現している曲を、自分達らしい九弦大正琴の生の音色を表現するスタイルで技術力の向上も目指して一年間練習を重ねてきました。

いよいよ迎えた本番・・舞台上では三人の呼吸が整ったところで「ハイッ!」の元気な掛け声で演奏が始まりました。会場にはピーンとした緊張感すら漂っていました。
九弦琴を駆使した弦を返し弾きする早弾き奏法を使って、前半は柔らかくしっとりと情緒豊かに爪弾いていきます。中盤からは、この曲の背景も理解しながらイメージを膨らまして、徐々にダイナミックな曲調へと弾き方も音色も変化をしていきます。そして後半は、何よりも間と間の取り方がとても難しいといわれる邦楽曲を3人息を合わせながら一糸乱れぬ見事な演奏を披露することができました。
最後は三人揃って、深々とお辞儀をする姿に会場から大きな拍手が送られました。

出場グループの皆さんのレベルも年々向上していき、アンサンブルや楽器本来の音色を活かし奏法の仕方に創意工夫が感じられました。
小学生グループは元気いっぱいの演奏を披露していました。中学生グループは演奏に強弱をつけて表現力の工夫がされ、高校生グループになると、正確な技術力の向上だけではなく演奏スタイルの魅せ方もバランス良く、会場の人たちが思わず聴き入る・・という程でした。
コンクールでは何よりも毎年子供たちが切磋琢磨していく姿が素晴らしいと思います。
そして、そんな子供たちの姿を見ていると”大正琴の未来も明るい”と感じずにはいられません。
演奏を終え「鳥肌がずーっと立ってた!」とただならぬ緊張感だったという3人組。
「でも楽しく演奏できた」とホッとした表情を浮かべていました。
客席には澄音会の皆さんが大勢応援に来てくださり、「見ているこちらも緊張して、ずっと心臓がドキドキしてた」「素晴らしい演奏に思わず胸がいっぱいになった」と温かい言葉もかけて頂きました。コンクール前には応援メッセージの寄せ書きも皆さんから頂いていて、世代を越えて皆さんに温かく見守られている澄音キッズです。
コンクールでは緊張感漂うなかで落ち着いて演技を披露した子供たち、またご指導にご尽力頂いた先生方、温かいご声援を送って頂いた皆様、誠にありがとうございました。

来年に向けて目標を新たにした澄音キッズの三人組!これからも応援をよろしくお願い致します!

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