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大正琴は大正元年(1912年)に誕生してから来年100年の節目を迎えます。
元々名古屋の住人であった森田吾郎氏が二弦琴にタイプライターの構造を組み合わせて発明したもので独特の哀愁を帯びた音色を奏でることから今では全国に100万人を超える愛好者がいるとも云われています。

さてこの大正琴の魅力を更に次世代に広く継承していこうと今年も「全国子ども大正琴コンクール」が夏休みも終盤を迎えた8月21日(日)名古屋市東区のウィル愛知で開かれました。
コンクールでは年齢別部門、ソロ部門に分かれて最優秀賞を目指して日頃の練習成果を競い合いました。

今年はライブ部門に遠く東北地方や九州地方など全国から23グループ200名以上が参加。
またビデオ参加を含めると計51グループ400人以上が大正琴による自由な音楽表現を披露しました。(大会最多数!)
さて、今年の澄音キッズは10歳〜15歳以下のグループB部門と単独演奏のソロ部門の2部門に分かれて出場!共にコンクールで最高の演技ができるように日々練習を重ねてきました。

コンクール当日、午前10時に会場入り。
まずはソロ部門出場のMちゃんからリハーサル開始。今回がコンクール出場出来る最後の学年となり、始めてのソロなのでリハ前の音合せから、少し緊張気味でしたが「この緊張感を本番まで保っていきたい・・」と意欲を燃やしていました。

続いて、B部門出場の澄音キッズ女子三人組のリハーサル。
今回初出場となる小学生のHちゃんが加わり、始めて小学生から高校生の三人グループ編成での挑戦。
三人の呼吸を合わせる「よっ!」の掛け声のタイミングやアコースティックな生音で披露するため独りずつマイクで音出しもしっかりチェック。「本番も息を合わせて弾けるようにガンバロ〜」と最後までミーティングにも余念がありません。
リハーサル後は昼食会場で先生方から差し入れの美味しい手作りのお弁当を頂き、お腹もいっぱいに。いよいよ本番に向けてスタンバイ。
さてソロ部門出場のMちゃんは紫色の澄音カラーの着物と袴姿で。澄音キッズ女子三人組は色とりどりのチャイナブラウスで登場!みんなそれぞれ華やかな姿に大変身。

さあ〜気合いを入れて、いざ出陣!
まずは澄音キッズ、先陣を切ってソロ部門のプログラム7番で登場したMちゃん。
演奏曲目は江戸の伝統芸より「かっぽれ」です。”かっぽれ、かっぽれ、ヨーイトナ、ソレ”の元気な掛け声からスタート。
軽快なリズムにのせてテンポ良く、九弦琴特有の奏法を活かし歯切れの良い演奏を堂々と披露しました。大正琴本来の生の音色が場内に響きわたり会場中を魅了。大きな拍手が湧き上がっていました。演奏後には会場でわざわざ「スゴク良かった」と笑顔でお声を掛けてくださった方もいらっしゃいました。

続いてプログラム22番目(最後から2番目)で登場した澄音キッズ女子三人組。
演奏曲目は邦楽曲・長唄より「元禄花見踊り」を披露。歌舞伎踊りの演目でも有名な楽曲ですが満開の桜の下で女性達が華やかに舞う姿を表現した曲のイメージ通りに大正琴で緩急を付けながら花びらがひらひらと舞う様子を
ピックの振りと返しを巧みに使いアコースティックな音色で表現。
「よっ!」の合いの手で三人息を合わせた演奏を披露しました。

演奏を終え客席に戻ったみんなは「やはり緊張してしまったけど、自分らしい演奏は出来たと思う・・・」とホッと安堵の表情を浮かべていました。
さて、いよいよ結果発表!!それぞれの想いを胸に結果を待ちます。
結果は・・・B部門&ソロ部門の2部門で”奨励賞”を受賞!!おめでとうございます。
大勢の参加者の中から頂いた賞を胸に「このコンクールで自分達の課題点やまた次への目標が出来た。更にステップアップしたい」と気持ちを新たにしていました。

コンクール終了後、帰りのエレベーターの中でも観客の方から「良い音色を聴かせてもらったよ。あれが大正琴本来の音色だね」と何よりも嬉しいお言葉を掛けて頂く一幕もありました。

さて今年のプログラムにはクラシックから邦楽長唄、童謡、古賀メロディに歌謡曲…
実にバラエティ豊かな楽曲がならび、大正琴の奥深さ幅広さを感じるものでした。

また今大会では更に表現力の幅が広がり、クオリティが高くなっていく皆さんに驚かされました。
それぞれ出演者が曲の情景を理解し、時に楽しく、時に切なく、技術だけではなく会場中を惹きよせるような雰囲気作りの表現力の豊かさが素晴らしかったです。

なかでも楽器本来のアコーステックな生の音色で大正琴の音の良さを伝えようというモチベーションの高い演奏には一際注目が集まっていました。

このコンクールではみなさんの切磋琢磨していく姿と次へのステップアップを目指す子供たちの向上心の高さに大正琴の明るい未来が期待されます。
誕生から100年を迎える大正琴の新たな一歩、更に可能性が広がっていくことを感じました。

緊張感漂うなかで最高の演技を披露した子供たち。
またご指導にご尽力頂いた先生方、温かいご声援を送って頂いた皆様、誠にありがとうございました。

来年に向けて目標を新たにした澄音キッズ!これからも応援をよろしくお願い致します!
【中日新聞発行 なごや西ホームニュースに掲載して頂きました】

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